百器徒然袋 鳴釜 薔薇十字探偵の憂鬱/志水アキ(原作:京極夏彦)感想

百器徒然袋 鳴釜   薔薇十字探偵の憂鬱   (怪COMIC)
あの探偵、榎木津礼二郎が活躍する京極夏彦の中篇集『百器徒然袋』シリーズが待望のコミック化!
第一弾は『鳴釜』!榎木津!和寅!益田の活躍がコミックでも楽しめる!

あらすじ

電機配線の図面引きを生業とする「僕」は姉の娘・早苗が輪姦され、妊娠した事を知る。
告訴しようにも相手は政治高官とその取り巻きの息子達で門前払い。
八方塞がりの中、知り合いの大河内から探偵・榎木津礼二郎を紹介される。

毎回、志水アキ先生のコミカライズは本当に素晴らしいと言ったり書いたり薦めたりしてるんだけど、今回もご多聞に漏れず素晴らしい!
今までの魍魎や狂骨は長編が原作なんだけど、こちらの鳴釜はシリーズの登場人物・探偵の榎木津礼二郎が主役の中篇が原作。
長編に比べて中篇はシリアス度合いが低いというか、エノさん中心のドタバタコメディみたいな感じ。ノリが軽い。冗長な説明もないし、テンポよく進むし後味悪い結末にはならないので、マンガ版もこちらから入りやすいかも。
小説に比べるとマンガ版はエノさんより京極堂が楽しそうなのが印象に残ったw
特に説得のシーン。顔芸が多くて笑ってしまった。読みながら「顔!」ってつっこんじゃったよww
キャラクター造形は「僕」が意外とイケメンだったのが意外。というか印象に残らない普通の平凡な顔って感じかな。まさしくそれっぽい。
地の文で書かれてる説明を絵だけで表現するのはものすごい技量だよなぁと毎回関心させられる。
益田君はこれ以上なく益田君だったwすごいww この嫌らしい感じが最高ww鬼太郎とかに出て来そうw
続編の「薔薇十字探偵の鬱憤 瓶長」も連載されてるみたいなので、楽しみだなぁ。