映画「劇場版TIGER&BUNNY -The Beginning-」感想


実際に存在するスポンサー企業のロゴがデザインされたコスチュームを着て街を守るヒーローたちの活躍を描くテレビアニメの劇場版。
テレビシリーズの第1話と第2話を基に、新たなカットを追加。
熱血漢のベテランヒーローと生意気な新人ヒーローがタッグを組み、ギクシャクしながらも事件に挑む。テレビシリーズでは第1話などを担当した米たにヨシトモがメガホンを取る。
シナリオとストーリーを、『おにいちゃんのハナビ』やテレビドラマ「妖怪人間ベム」などの西田征史が担当。
コスチュームのインパクトもさることながら、超能力を持ちながら悩み失敗もするヒーローの活躍ぶりに期待。

あらすじ

多様な人種、民族が集まる巨大都市シュテルンビルト。そこには様々な特殊能力を持つ“NEXT”と呼ばれる者たちがいた。
彼らの一部は様々な企業の“ヒーロー事業部”に所属し、スポンサーロゴを背負って、事件解決や人命救助などの犯罪から街を守るヒーローとして活躍。
ヒーローたちは、事件解決に応じてポイントを獲得してゆき、年間を通じて最も高いポイントを獲得したヒーローはMVPに選出される……。
そんなプロスポーツ選手のような生活を送るNEXTたちの活躍は“HERO TV”で中継され、市民の多くはエンターテインメントとして楽しんでいた。
個性豊かな面々が揃ったヒーローたちの1人、ピークを過ぎたベテランヒーローのワイルドタイガーこと鏑木・T・虎徹(声:平田広明)は、市民の安全のためには器物損壊も厭わない不器用な熱血漢。人気は下降気味で崖っぷちに立たされている彼が会社から命じられたのは、新人ヒーローのバーナビー・ブルックス Jr.(声:森田成一)とコンビを組むこと。
ヒーローとして能力は高いが、生意気なバーナビーと頑固者の虎徹
シュテルンビルトの巨像が突如動き始めた事件を解決しようとした2人だが、息が合わずに、なかなか成果を出すことができない。
果たして虎徹とバーナビーは巨像を止めることができるのか?
2人のぎくしゃくした仲は、街のシンボルである立像“スタチュー・オブ・ジャスティス”が奪われた事件でも変わることはなかった。
人混みの遊園地の中で犯人のNEXTを追うヒーローたち。果たして、犯人のNEXT能力は一体何なのか……。

キャスト

タイバニ映画見てきた。
テレビアニメ全話と舞台は見てる位の前知識で以下感想。


映画になってもテレビシリーズから相変わらずのノリだった。
近年よくあるテレビの総集編+新作の構成で、前半はテレビの1,2話にちょいちょい補足や新カット入れながら、後半は映画オリストで展開。


面白かったけど、やっぱり新規向けというより既存のファン向けなのかな。なんかその辺微妙だった。
うーん、既存視聴者向けにしては説明や展開がまわりくどいし、もう少し劇場的にサービスが多くてもいいんじゃないかなーと思った。新作アニメ分量が限られてるから仕方なかったのかな。
最後の他のヒーロー役立たずでバディの片方がなんとかして片方が実はサポートしてたんだよ、はテレビシリーズの中の1話のオチだったらいいけど、折角の映画の締めとしてはちょっと尻すぼみな気がした。そういえば構成やヒーロー活劇としてのストーリーは甘いのがタイバニだったなぁとちょっと思い出したけど。
もっと派手な能力者との対決にするとか、それとか犯人の動機がおじさんの過去とリンクする、2話の石像動かすネクストの少年の話を劇場用にブラッシュアップしてイイハナシダナーで終わるとか…
ちょうど舞台が、完全番外編で全ヒーロー活躍の場があって最後タイガー&バニーのバディが信頼で決めて、おじさんの説教炸裂で敵改心で、楓ちゃんオチがあってめでたしめでたしの充実しすぎた内容だったから、ああいうのを期待しちゃったのかも。
確かにテレビシリーズ初期の話だったら現実的にキャラの距離感や成長もあんなもんかもしれないけどさー
バニーの過去やプロ視聴者と化してるユーリさんやエンディングのルナ先生は必要だったのかなぁ。映画の中で片付かない要素を入れるのは新規には不親切だし、既存へのサービス…??
まぁあんまり取捨選択上手い再構成ではなかったように感じた。


キャラの見せ場…というよりキャラ紹介的なパートは充実してたように思う。
最後他ヒーローは誘導じゃなくやっぱ戦闘パートほしかったけど。相変わらず文句言うくせに揃ってYAKUTATAZUイメージになってしまって…
スーツないと浮くだけしかできないスカイハイさんマジ天使。…タイバニに能力バトル的な要素を求めてはダメだとわかってはいるけど、風を操って人浮かせたりするのは…?
背中のジェットはブルーローズちゃんの銃みたいなものかしら?でもローズちゃん銃なくても氷操ってるよねとか考えたら余計わかんなくなってきた。


作画はきれいだったけど、あんま映画スケールって感じではなかったような気がする。
シュテルンビルトは映画の大きなスクリーンで見ても密度があるいい舞台だなーと思ってたら、最後の次の映画予告でメッタメタに破壊されててワロタ…わろ…
遊園地が舞台になるのいいなぁと思った。一番上まで行くと街が見下ろせるジェットコースターとかわくわくするね!


あとはトモエさんの回想と挿入歌が唐突でびっくりしたw
これは個人的な好き嫌いなんだけど、おじさんて若い頃亡くなった奥さんを神聖化しすぎて娘結構おなざりなところが、どうも好きになれないんだよな。自分の境遇でも思い当たることがあって、色々現実に戻されて先を考えてしまう。アニメなのにwこれがなければおじさん好きなんだけどな。

ライトな視聴者としてはもっとヒーローエンタメなスペシャル版が見たかった気持ちもあるけどまぁ楽しめたし、
友達のディープなタイバニファンは映画館に通い詰めて恐ろしい数のヒーローカードを所持していたので(すげぇ)好きな人ならとても満足するものなのかもしれない。


最後に次回映画「劇場版 TIGER&BUNNY -The Rising-」の予告編が上映。
この映画って二部作だったの??でも総集編だったらこのペースで2部は無理だよね。
だからテレビシリーズ後の続編なのかな。来年秋って先だねぇ。。。