神☆ヴォイス 1巻 限定版 感想

神☆ヴォイス(1) (ライバルKC)

原作

櫻井圭記、Team G.V.

作画

薮口黒子

あらすじ

見ることも、触れることもできないけれど、声で命を伝えられることがある――。
幼なじみの白池悠宙と久保寺辰真、声優を目指すふたりの熱いドラマが幕をあける!!
声優が自ら声優役を演じる、前代未聞の実写映画『神☆ヴォイス』公式コミカライズ作!!
映画では超人気声優・梶裕貴と久保寺辰真が演じる悠宙と辰真の、青春の日々がここに!!

限定版特典

梶裕貴羽多野渉田中真弓神谷浩史が出演する特製ラジオCD。
CDには梶演じる白池悠宙と、羽多野演じる久保寺辰真がパーソナリティを務める架空のラジオ番組「『神☆ヴォ』への道!!」が収録される。
田中と神谷はスペシャルゲストとして登場し、フリートークや早口言葉対決を実施。
実写映画「神☆ヴォイス」の劇中歌も収められており、その内容はさながら本物のラジオ番組だ。
ラジオCDの収録時間は約30分。

実写映画『神☆ヴォイス』の公式コミカライズで、前日譚にあたるマンガらしい。
イマイチこの企画がどういう全体像なのかよくわからない。映画ありきのマンガでいいのかな?
この1巻はこれだけでマンガとして読めるんだけど、特典CDが唐突に映画設定だったりして謎。
あと映画の宣伝マンガとかわかりやすく数ページあればよかったのに。


マンガ自体の印象としては声優版バクマンみたいな、夢を追いかける2人の男の子の話。
天性の才能を持つ主人公と、有名声優を親に持つ努力型のライバルが切磋琢磨しながら、声優を目指していく。
展開はトントン拍子で進んでいく。女子キャラ皆無で恋愛とか全く絡まず、夢に向かって一直線。進研ゼミの勧誘マンガみたいな。


成長物語としては正統派で、マンガの魅せ方は上手だと思うし、それなりに読めるんだけど、読んでて若干の違和感が。
…なんだろう、主人公たちの目指す「声優」がわたしの知ってる声優と違うような…。
声優って皆そんなにモノマネとか声帯模写とか一人何役とかできる感じなの…?声に特化した役者さんではないの…?とか。
まぁ俳優目指してて、それがダメで声優じゃ声優目指すお話としてはちょっとどうかって気もするけど…。
多分、このマンガは「声優が実写映画に出る」が売りの、どう考えても声優ファンターゲットの映画のコミカライズって立ち位置なのに、一般向けの正統派声優サクセスストーリーなので読んでてズレを感じるのかもしれない。よくくんれんされたおたくとしては。
でもターゲットは声オタじゃなく中高生で声優目指してる子向けとかだったら、この内容でいいのかも。養成所の案内とかに載せてもいいんじゃないかとさえ思うw
ところで表紙の2人の服は映画の2人と同じ衣装なんだけど、辰真君はマンガの中だと某テニスの菊丸さんみたいな髪型なのに、なんで表紙だけ変わってるんだろう。映画に合わせたのかな。


あとあと!
読み進めていったら、今人気絶頂の超実力派声優・上杉ヒロシさん登場。


\ヒロヒロヒロC−/
えっ、この人のモデルは明らかにあの、元アジアNo.1とか声優界の福山とかのあの……あの人じゃ…!w
しかも結構いい役。プロ意識が高くて、人気絶頂なのに努力家っぽくて、悩んでる主人公に声かけて、ざくっと辛らつな一言を浴びせた後、ちょっと上げるっていうwww
このキャラはある程度誰かさんの人となりを好意的に把握してないと書けない気がするよ?どうなんだい?
制作サイドにファンの人でもいたのかなー。それとも声オタ釣り…にしては中途半端だよなぁ。
しかも元アジアNo.1さん本人は付録ラジオCDに本人として出てくるし、映画でもナレーション役なので、余計このキャラがよくわかんないw
最初この役でオファーしたら蹴られたのか…?
メイン2人も梶君や羽多野くん要素は別にないのに、なんでこの人だけ「あの人がモデルです」感丸出しなんだろうwwww
ライバルの父親はちょっと山ちゃんぽい気がするけど、容姿とかスキルだけで、特に性格や行動に山ちゃん要素はないしなぁ。
他のプロ声優キャラ(モブ)とか見ても誰モデルかとか特になさそうだし…ほんとなんなんだろうw


しかし読みながら、わたしはもう就職してる大人なので、職業自体が憧れの対象なのは危険(そこで満足する、もしくは現実に幻滅して辞める)フラグだなぁとか思ってしまった。夢もキボーもない…いや勿論勢いは大事なんだけど。
職業に就いてからどうしていきたいのか、もしくはずっとその仕事を好きでいて、そのために色々なものを犠牲にしてでもステップアップできるのかが技術職を(上昇志向を捨てずに)続けていくポイントな気がするけど、そんなのは経験して実感しないとわからないよなぁ…

ラジオCD

これ普通に梶くんと羽多野くんが喋るDJCDかと思ったら違った。
確かにラジオの体なんだけどキャラで喋ってる。台本があるラジオCD?
つまりラジオっぽい体だけどドラマCDなので違和感がある。2人の会話がとっても不自然。本編の幼馴染な仲良しの感じがないよ!すごい探り探り喋ってるよw
しかも多分マンガの高校生2人じゃなく、映画の大人になった2人…なのかな…??だって声が高校生じゃな(ry


それで乙女向けボイスコーナーがあったり、映画の歌がちょっと聞けたりする。
ゲストの田中真弓さんと神谷浩史さんがコメント…っていうか、以前ライバルの収録されてたインタビューで、どうして声優になったかのエピソードの詳細がそのまま入ってる。
あれ???使いまわし????インタビュー音声の使いまわし????それゲストって言わなくね?
まぁかなり詳細に語ってるので、貴重といえば貴重。成功している人の経験談として聴く価値があるし、お話自体は面白い。ただ、2人とも声優目指して声優になった話ではないので、参考になるのか…?とは思うw
田中さんが声優仕事について「声だけ持って行かれる」と表現をしたのに軽く衝撃を受けた。
神谷さんが田中さんに「どこで気づいたか」を聞くんだけど、そこ詳しく聞きたかったなー。


あと、神谷さんと2人の早口言葉対決。
2人の立ち位置が梶くんと羽多野くんじゃなく、架空のキャラなのでふわっとしてるww
神谷さんの早口言葉はナレーション風で聞き取りやすいけど「声優が全員こういうの言えると思うな!」って言ってたw
これ特番で映ってたのと同じなのかなー。


2巻は来春発売。
ラジオCDのゲストは浪川さんと森久保さんらしいけど、この方たちは映画の役で出てくるのか本人なのか。
そしてこのマンガって何巻までやるんだろ。デビューして終わり?映画の始まりまでやるのかな。
マガジンのAKBマンガみたく、実在ぽい人がいっぱい出てきても面白いのでそうならないかな。声優界パロディで。「大野大輔…!(オノD)」とかルビがつく感じで1ページ使って登場とかそんな。…ないか。