風水天戯/望月もらん、イラスト:藤崎竜 感想

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星淑は宮廷内では見向きもされない第八公子。
異母兄のいじめも日常茶飯事のなか、宮妃・嬌杏に助けられる。恩返しに彼女のすさまじく汚い部屋を掃除しようと、流行りの「風水」を学ぶことに。
究極の気功術「風水」をお片づけの極意とかんちがいした星淑は、奥義書『風水天戯』とオンボロ羅盤を見つけ、そこから現れた小さな仙人・楊老師に弟子入りしてしまい…!?史上初!!第8回ビーンズ小説大賞“大賞”受賞作。

このブログを書いてる人は藤崎先生、フジリュー信者です。
全作品網羅は勿論、SQも毎月地味に買ってるし、ポスターつくなら赤マル買うし、フジリューデザインのおもちゃが出れば通販したり、原画展があると知れば横浜へ向かう位には儲なので(キリッ、完全にそっち目的で購入した人の感想です。


レーベルが角川ビーンズ文庫だったので、予備知識なく購入したわたしはてっきり「異世界に行った主人公がタイプの違うイケメンたちにちやほやされる系」かと思ってたら全然違った。あと表紙の子(主人公)は封神演義の朱氏っぽいし女の子かと思ってたら男の子だった…!(一番驚いたとこ)


一読した印象としては、いじめられっこ(実は身分が高い)がふしぎな力を手にして、悪に立ち向かって問題解決をする話。
少女レーベルの小説というより、児童文学のファンタジーみたいなイメージを受けた。
恋愛沙汰とか特にないし、タイプ違うイケメンも出てこないので、レーベルのターゲットに刺さるのかはよくわからない。
ある意味男性でも気兼ねなく読めるかもなぁ。キャラクター造形もそこまで突飛じゃないし。でも共感できるかって言ったら微妙なライン。個人的にあんまり好感を持てるキャラはいなかったかなー。
フジリュ絵主人公はかわいいけど、なんか主人公は素直に話したり言いよどんだりすればいい場面で、咄嗟に嘘をつくシーンが数回出てきて気になった。嘘の言い訳がすぐ出てくるってどうなんだろ。あんま心象良くないなーとか。
あとこういうタイプの児童文学作品だと「親を超える」ことが一個ポイントであるけれども、そのへんは結構扱いが軽い。もう少しその辺の描写が多ければいい話に思えそうなんだけど。親に関してはすごい扱い軽いのに、兄弟に対しては重いのが「?」みたいな。
ライトファンタジーだけど世界観説明ももう少し欲しかったなぁ。
風水も最初お片づけが云々やってたのに、最後らへんはKOEIのシュミレーションゲームみたいな戦闘になっちゃって、なんだかなーと。
まぁデビュー作ということで、どこまでが仕込んであるのかわからないので(もう続刊予定があるみたいだし)あえて1巻では触れないとこが伏線で、続刊で詳しく出てくるのかもしれないけど…
8人(以上?)の兄弟で今回出てきたのが3人。続きで「奴がやられたか…」「ククク…奴はこの兄弟でも最弱…」展開は嫌だなぁwww
宣伝の割に基本は地味でそこまで突飛なこともないし、少女向けの展開もそんなないし、上手くはないけど癖もないので…まぁふじりゅ絵に抵抗もなければ読むのは大変じゃないかと思う。漢字は多目だけど。少なくと来年4月1日に出る新刊もまぁ読もうかなとは思うし、あんまり褒めてはないけどすごいつまんなかったわけじゃないのよ;


そんな感じで、こないだデュラ全巻購入して読んだときも思ったけれど、もうわたしラノベ読む年齢じゃないからついてけてないだけなのかもしれない…
フジリュー絵は全体的にwaqぽく、髪の描き方は屍鬼ぽかった。小説挿絵にしては超丁寧で細かい仕事だけど、普段のマンガからして細かいからな…フジリューは改めて調べなくてもたくさん昔の中国の資料持ってそうだw
キャラクターの服装とかはフジリューまじフジリュー、中華ですらなかったりする感じww 不細工なアヒルとかww
この起用は少女マンガ家さんに書かせると彩雲国とかとぶりそうだし、あんまリアル志向でも十二国記とか色々あるし、話題性とインパクトほしいし…って考えて、あぁ「封神演義」の人に頼もう!なのかしら。
フジリューは角川と仕事するってことは、集英社と専属契約してないのかしら。
とりあえずシリーズが続いて、そのうち作画違う人でASUKAに連載したり、メディアミックスしたりとかすればいいなぁ。