映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」感想(※ネタバレ注意)


長きにわたり人気を維持し、メディアミックス展開も積極的なテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」を映画化した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズ第3部。
最終章に向けて、誰もが予測不能な物語が展開する。制作陣は前2作同様、総監督の庵野秀明や、鶴巻和哉摩砂雪らの面々がそろう。
劇場版ならではの迫力ある映像表現に加え、結末に向けてどのようなストーリーとなるのかに注目

ヱヴァQ初日に見てきたよー
以下ネタバレ感想なので注意。ネタバレ見ないで見に行った方がおもしろいと思うよ。
内容にちょっとでも触れるとネタバレになるって怖いね!
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金ローでやってて久しぶりに見た前作映画のヱヴァ破が面白すぎて、その後放送されたエヴァQの冒頭6分も期待充分で、これはネタバレ食らう前に行かないと!楽しみだな!!って意気揚々と深夜の映画館に観に行ったんだけど、上映後は「お、おう…」みたいな反応をしてしまった。
うーん、感想をまとめると、なんかよくわかんなかったし、微妙だった。


思い出しながら詳細交えつつだらだら雑感を書いていく。長いよ。
冒頭の宇宙での戦闘は良かった。熱いロボアニメだった破の延長で何してるのかよくわかんないけどかっこよかったし、実況しすぎだけどアスカとマリのコンビもいい感じだった。
テレビ放映のにマリの鼻歌が足されてた。ここがわたし的にはQのハイライトだったように思う。


そこからシンちゃん覚醒。見たこともない謎の戦艦ブリッジみたいなところに運びこまれる。
艦長と呼ばれるミサトさんっぽい人とか、副艦長のリツコさんぽい女性、ネルフオペレーターの面々ぽい人たちもいる。声も同じ。でも容姿がちょっと違ってる。髪が短くなってたり、髭が生えてたり。知らないオペレータの新キャラも数人いる。誰おま。
シンジ君もどうやら観客と同じ状態でえっ何ここどうしたの?ミサトさん綾波は?みたいな感じなんだけど、艦長っぽいミサトさんめっちゃ冷たい。もしかして:マリューさん
ミサトさんエヴァに乗らんでいいと言われ、戦艦戦闘が始まる。あと初号機は戦艦の原動力になってるらしい。


置いてけぼりすぎて何が何だかわからない…
これエヴァなの?別作品世界と混合してない??
初号機とシンジ君のシンクロ率は0%らしいけどわけがわからないよなシンジ君と観客のシンクロ率は100%だったよ。
戦艦(ヴンター)は古代魚の化石みたいでかっこよくないし、なんかいかにもなロボアニメにありがちな多国籍でキャラ主張するブリッジクルーって好みじゃないのでちょっと萎えてた。
もしかしてこれってゲキガンガーとか劇場00の映画ソレスタルビーイング的な劇中劇なのかなと思ってしまい、最後までイロモノ感が抜けなかった。ほらテレビ25話で学園エヴァみたいなのあったしさ。


ヱヴァに乗って覚醒すると自爆する首輪をつけられるシンジくん。こんなのってないよあんまりだよ。
そのうちアスカやトウジ妹が現れ、なんと破のラストより14年が経過してることが判明。ミサトさんとリツコさん40代かよ…見えないけど。
しかもここネルフじゃなくて「ヴィレ」ってネルフと敵対する組織らしい、えー組織名聞き取り辛いし、既存の軍みたいなとこからブリッジクルー引き抜いて敵対勢力になるってなんか戦艦ものにありがちで嫌だなぁ。
ヱヴァパイロットはヱヴァの呪縛?とやらで年を取らないらしい。ご都合主義すぎるというか商業主義すぎる…。それともアレですか!エヴァ視聴者は旧シリーズの頃から子供のままとかそういう…?
見かけは14歳・頭脳はは28歳の筈なのに、シンジに食って掛かりバカシンジと言ってガラスに蹴りでヒビを入れるアスカさん。なにも成長していない…
序・破でようやくエヴァの大人キャラがちゃんと大人になったなぁと思ったのに、また説明不足でエゴを押し付けて結果シンちゃんが暴走するダメな旧エヴァの大人キャラに戻ってる…だと…
ちなみに新キャラトウジの妹・鈴原サクラはCV.沢城みゆきみゆきちはほんと頭抜けて若手有望株なんだろうなぁと思ったり。でも関西弁に違和感。オペレーターに伊瀬ちゃんとか大原さんや大塚さんもいた。


そうこうしてたら零号機っぽい機体登場。
でも零号機は破のラストで自爆しちゃったから、そっくりさんのヱヴァMark.9だった。モノアイが動くのが不気味。
綾波の声が聞こえたので、こんなわけのわからないところにいられるか!俺は綾波のところに行くぜ!とさらわれるシンジくん。自爆装置を作動させられないミサトさん、その甘さをシンジ君への態度で示さないからまためんどくさいことになったじゃないですかー!


ネルフ本部に到着。
って言っても本部施設はボロボロだしジオフロントから青空が見えるしで、まるで旧劇で攻撃受けた後の本部のよう。14年経ってるんだし、そういう事態があったのかな。
バイザーしたゲンドウが出てくる。今度エヴァ13号機ができたらカヲルくんと一緒に乗ってねくらいしか言わないけど、まぁ今更誰もゲンドウが親切だったり説明してくれるとは期待してないよね。このマダオが!
やることもなく暇なシンジくん。綾波ラッキースケベしたり本届けたりするけど無反応。っていうか綾波がすげー怪しい儀式とかやってそうな施設(多分例の綾波水槽?)の横のほったて小屋みたいなところで暮らしててちょっと笑ってしまった。もっとどうにかできなかったのw


本部でヤマハのピアノ弾いてたカヲルくんと知り合うシンジくん。
新劇のシンジくんはチェロやってた設定なくなったのだろうか。旧劇のチルドレンぽい子たちが楽器演奏の練習のため集合するの好きだった。
ピアノの横には予告でも見たハートの形に見えるプランター植えの観葉植物。予告でも使われてたピアノの中身みたいな映像はここだった。あれ一応ちゃんと予告ではあったんだね…
カヲルくんとピアノ連弾したり、語ったり、SDAT直してもらったり(直した後の表示が28だったと思う。27はどこに行ったの)寝っころがって一緒に星を見たり…やっぱり顔を赤らめるシンちゃん。ここらへんカヲルくんの怒涛の押しがすごい。自重しない!
一人きりになってしまったシンジ君の前に現れて甘い言葉をこれでもかと囁いて陥落してく様は、基本テレビ24話と一緒な構造なのか。もう一回名セリフの数々も聞けたのは嬉しかった。
ふじょしなのでこの辺ニヤニヤしながら見ていたけれど、男性ファンも多くいるエヴァで中盤ずっとほもほもしいターンって男性視聴者的にはどうなんだろうと思わなくもない。
謎パワーでシンジの自爆首輪もカヲルくんが引き受けてくれた。ねぇその謎パワーで首輪壊すか外したままにすればよかったんじゃないの。シンジの信頼を買うってことなの。


トウジのワイシャツが差し入れられて(これよくわからん。そもそもまだ他職員いるのかネルフ)あれそういえばこんなことしてる場合じゃないと気付くシンジくん。
やっと話が通じる質問に答えてくれる人と出会えたので、この14年間のことをカヲルくんに聞いいてみた。するとカヲルくんが外に連れ出してくれる。カヲルくん万能すぎだろ…
なんと14年前のシンちゃん(初号機)の覚醒が引き金でサードインパクトが起こって人類は滅亡しました。…いや滅亡してないけど更に壊滅的ダメージを負ったことが判明。
シンジ君が僕のせいじゃない!となんだか懐かしい感じに発狂。
うん、まぁシンちゃん来なかったらゼルエルたんみたいな使途が綾波取り込んで自爆しなくなった本部のドグマ侵入してサードインパクトだったわけだから、どうあがいても絶望だったよね。


まさかの冬月がシンジ君を将棋に誘うイベントが発生。君たちアニメで会話したの初めてじゃね!?
冬月がシンちゃん女装させてユイ君に似てるとか言って撮影会始めたらどうしようかと思った。ゲームは罪深い。あとこのほもほもしい空気がいけない!
崩し将棋やりながら、ヱヴァでは珍しい謎解説をしてくれる冬月副指令。なぜなにエヴァンゲリオンタイム。
昔ママンがコアにダイレクトシンクロしようとして戻らぬ人にり初号機の制御システムになったよ、綾波もその一部のクローンだよ的な。
エェー副指令説明わかりやすすぎますよー。ヱヴァだったらもっとわかるんだかわかんないんだか誤魔化されるリッちゃん解説がいいよう。
ユイの旧姓が綾波になってた。六分儀ゲンドウの消失。ここの写真にマリっぽい人がいたとかいないとか、もう一回見に行った時確認しよう。


つまるとこ破ラストで綾波を助けられてなかった上に世界は壊滅してるしで更に自棄になるシンジ君。
13号機に一緒に乗って地下の槍を抜いたらやり直しできるよ!みたいなことをカヲルくんに言われ藁をも掴む思いでやる気になるシンジ君。人を信じる前にもう少し疑問を持とうぜ…!
初号機似の13号機にダブルエントリーしてMark.9つきでセントラルドグマ降下。


地下にはorzしてちょっと溶けてる白い巨人リリス??)にロンギヌスの槍が刺さってる。
槍はロンギイヌスとカシウスの2つあって抜くために魂が2つ必要。綾波(仮)は人間じゃないからダメらしい。
綾波(仮)に冷たいシンジ君。きみのおとーさんは嫁のクローンに優しいのに。
13号機上下複座になるのかダセェと思ったら、エントリープラグ2つ挿入で横並びのコックピットになってた。くそちょっとかっこいい…!
そんな槍抜きを阻止しようとアスカ・マリ2号機・8号機で登場。


ドクロがいっぱいな地下で13号機VS改2号機。やめてよね、本気出したらアスカが僕にかなうはずないだろ。
2本の槍を見たカヲルくんは何か違和感感じて黙り込む。手伝ってよ!って言われててわろた。13号機の操縦ってどうなってるんだろう。シンクロとかさ。
コネ眼鏡もといマリは2号機支援。プラグ内って飲食OKなのだろうか。
マリはカヲルくんに続き便利キャラなのはわかるんだけど必要なのだろうかこの子。


いざ槍を抜こうとしたらカヲルくんが「やめようシンジ君。嫌な予感がする」弱気なカヲルくんとは珍しい。ここまできてそんなこと言われても。なんだよ!て感じに槍を引き抜くシンジくん。そりゃまぁそうだよね。
13号機の腕が4本に。Qのヱヴァは有機的すぎてなんかキモイ。もっとプラモがほしくなるように機械っぽくあってほしい。


なんか色々ゴチャゴチャあって…(もうこの辺から全然よくわからない)
中にいたMark.6が使途になって倒さなきゃーカヲルくんもやっぱ使徒だし13号機もフォースインパクト起こしそうで大変!となりラストバトル開始。これもニアフォースになるのかなぁ。
13号機が覚醒しそうになりカヲルくんが機体に抜いた槍刺して自爆首輪が作動、隣のプラグから手を伸ばすシンちゃんの目の前でグロく死亡。ファイナルディスタンス。
Mark6と2号機戦闘。残り時間がない2号機が自爆。えっそんな簡単に。


戦闘終わって、プラグ内で鬱鬱シンジにアスカが声(っていうか文句)をかける。
Mark6に乗ってた綾波(仮)を見てアスカが綾波タイプの初期ロットとか言う。
リリンが近づけるところまで行くとアスカ。3人連れだって赤い砂漠みたいな土地を徒歩で歩いていき「つづく」
………????

エンディング・次回予告

んで宇多田ヒカルの新エンディング曲「桜流し
ヒッキーが新曲書いてくれてよかった!これでKH3も安泰だね!これ以上パッション使いまわさなくて済むね!

次回は「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」
まぁ破の時のQの予告もあるしあんまり予告信用できないけど…
予告では沢山のヱヴァみたいな形した敵相手に8+2号機が戦ってたけど、8+2号機は赤とピンク半々の機体でダセェ…。なんなのフュージョンでもしたの君ら…
…………????????
続きも気にはなるけど、そんなに楽しみって感じじゃないというか、もうあれだけ世界が荒廃しちゃってクラスメートとか街の人とか生きてるのかわかんなくなっちゃうと、あんまり世界を守るとか、行く末とかは気にならなく、どうでもよく思えちゃうね。

まとめ感想

そんな感じで、よくわからなかった。
上映前は物販とかにぎわってたのに、上映後はポカーンで物販スルーで帰ってく人が多かった印象。
まず状況が最低限しか明かされないし、14年ってなんなのだし。
これがヱヴァなんだよって言っても、序破にしても過去のテレビと旧劇にしても物語としての謎はあれど、戦闘で何をやってんのか全く分からないみたいなことはなかったんだけど(まごころを君にの後半くらい?)今回画面もゴチャゴチャしてるわ、何のために何をやってるのかわからないみたいなの多すぎ。


謎が多くてもキャラのドラマや演出が良くて、戦闘やエヴァがかっこよければそんなに文句はなかったんだけど、やっぱその辺も冒頭6分が最高点だった気がする。
今回は主にカヲルくんと心を通わす話で萌えたけど、やっぱ24話の方がどうしようもなさやせつなさがあって好きだったなぁ。
カヲルくん以外のキャラとだとディスコミュニケーションの嵐で…
今まで苦労して上げたキャラの好感度が全リセットされていきなり好感度100%のキャラが出てきて自分の身代わりに死んじゃう展開って…
あとキャラの表情の作画(特にアスカ)とかあれでいいのかと思う所が結構あった。AGOも気になった。


ヴンターやエヴァが活躍する背景が青空と赤い海しかなくてなんか3Dモデルを背景と合成前=未完成みたいに見えるとこあって微妙に思えた。とにかく戦闘ごちゃごちゃしすぎ!もっとかっこいい無機質っぽいメカがわかりやすく活躍するところを見たい。ヱヴァVSヱヴァって旧劇の量産機戦とかVS参号機とか良かったんだけど、なんか今回あんま…
あとネルフ本部の第一発令所みたいな、広くて清潔感のあるブリッジが好きだったのに今回なくなって残念…ジオフロントの構造も好きだったのになぁ。狭くて色の暗いブリッジって好きじゃないんだよなー
ヱヴァは零号機・改(青い機体)と2号機が好きなんだけど…青い零号機はともかく2号機の扱いの粗さよ…アスカが結構簡単に自爆させたのショックだった…


話ももっとちゃんと説明しろよで片付くことが多すぎてちょっとショボく思えてしまった。シンジ君はまぁ昔からあんなんだけど、もういい年したヴィレの皆さんとかカヲルくんとかさぁ…もっとものには言いようがあるだろうと。あとシンジ君を周りがいじめ抜く展開はあーまたこういうのやるんだぁとか思っちゃった。上げ前提の下げかもだけど。破の熱血シンジさんはどこに行ってしまったん。


考察とか読んだら破のQ予告は実際14年の間にあったこと説があるみたいだけど、他メディアで補完される予定なんだろうか。ヱヴァは終わらないコンテンツだな。
新劇のリツコさんはレイの手当てしてたしゲンドウとデキてないのかな。トウジケンスケはギリ生きてる可能性もありそうだけど、加持さんは生きてるとこが思い浮かばない…。その辺も含めて補完されるならQ本編よりおもしろそうだな…
パンフ買ったら声優インタビューだけでスタッフコメントはなし、あらすじも未公開だから、制作側の狙いは当分明かされないっぽい。


Qはquickening(胎動)らしいけど、クエッションの意味もあるなら、今回はわざとわけのわからない作りをしていて、次の映画が回答編になるんだろうか。1回下げてもう一回最後盛り上げるとか。そうだとしたら、それでも食らいついてくる信者を大量に持ってるエヴァじゃないとできない展開だな。
わたしもよくわかんなかったからもう一回見に行く予定だよ!(信者)


桜流し
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